この度の台風では多くの方がご不自由を強いられたとのこと、皆様の安否を案じておりました。
こちらオーストリアでも、原発爆発の危機と隣り合わせのウクライナ情勢と併せて日本の台風がニュースとなり、近所の方々からご心配のお声がけを数々いただきました。
そして、このような先行きの見えない時代だからこそ、人々は音楽につかの間の安らぎを求めてコンサートホールに集います。
ウィーンの楽友協会にて、ズービン・メータ氏指揮、マルタ・アルゲリッチ氏ピアノ、そしてウィーンフィルの厚みのある演奏により、シューマンのピアノコンチェルトと、ブルックナーの交響曲4番が奏でられましたが、今年のハイライトと言っても過言ではないほど、黄金色のホールはひときわ熱気を帯びていました。
リハーサル中に、60年以上にわたるウィーンフィルとの豊かな時間の追憶について何度も言及なさったという86歳のメータ氏。
81歳にして現役のアルゲリッチ氏に至っては、若かりし頃よりキャンセルが多いため、ステージに現れるか否かは賭けに等しく、演奏を聴くことは奇跡だと言われており、チケット入手は困難を極めました。
かろうじてステージ上の、アルヴィン・フォーク氏が奏でるティンパニの真後ろの席をいただくことができましたが、アルゲリッチ氏の演奏姿は全く見えませんでした。
しかし、見えないからこそ、繊細な感性で奏でられるピアノの調べを純粋に楽しむことが叶いました。
さらには、尊厳に溢れたメータさんの、慈愛に満ちたアイコンタクトに全身全霊で応えようとする音楽家たちの気持ちが手に取るように感じられ、
同じ船に乗って航海をしているような気分を味わうこととなりました。
ステージに上がる直前に「何かとんでもないことが起こるかも知れない」とメータ氏に不安を吐露していたというアルゲリッチ氏。
彼女のように技術も解釈も表現も優れた希代の大スターであっても、本番を恐れる気持ちを携えていらっしゃるのですから、私たちが人前で演じることを恐れるのも仕方のないことなのでしょう。
お歳を召したお二方とも暗譜していらして、楽譜なしだったことにも驚きましたが。
次にいつ開催されるとは知れぬ奇跡の一期一会は、ロックスターも顔負けの歓声とスタンディングオーベイションをもって歓迎されました。
もうこれ以上悲しいニュースを聴きたくないと、耳を塞ぎ、目を覆いたくなる境地を救ってくれるのが音楽なのです。
皆様のお心に平穏がもたらされますように、お祈りいたしております。
很遗憾地通知您,台湾发生了大规模地震。
Zum Glück könnte ich das wondervolle Konzert von Zubin Mehta und Martha Argerich mit Wienerphilharmoniker genießen.
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